
つみたてNISAって何だろう?(後編)
こんにちは!Sophia Start-up Club副代表の鎌田雄吾です。前回、「つみたてNISAって何だろう?(前編)」で、NISAの仕組みや、メリットについて色々お話をしました。今回は引き続き、つみたてNISAを活用する際に気を付けた方が良いことについてお話ししていこうと思います!
【つみたてNISAの気を付けた方が良いこと】
1.元本割れをする可能性がある
元本割れとは、相場の下落などにより、当初の購入代金を下回ることを言います。例えば、20万円投資したが売却時の返金額が10万円になってしまうような状況です。しかし、金融庁の調査によれば、投資を長期間続けると、分散投資や複利の効果等とあいまって、結果的に元本割れする可能性の低減が期待できることがわかっています。
2.一括投資はできない
原則として毎月一定の金額で自分の選んだ投資信託を購入していくので、価格が下がってもまとめて購入することはできません。例えば、選んでいた投資信託が大きく下落したとしても、一括投資でその年の非課税枠の上限いっぱいまで投資信託を購入することは認められていません。(非課税枠40万円を使い切るには毎月3万3千円ほどを積み立てていく必要があります。口座開設する金融機関によっては、増額設定やボーナス設定などで毎月の積立金額を超えて投資することも可能です。)
3.短期間で大きな収入は得られない
値段が下がったところで一括購入することはできないので、短期間で大きく利益を出すことには向いていません。つみたてNISAは、投資信託をコツコツと定期的に購入していくもので、相場を当てる投機ではないのです。
4.金融機関や、投資信託、売却のタイミングなどは自分で選択する必要がある
どの投資信託を購入するかは、自分で選ぶ必要があります。また、売却のタイミングも自分で決める必要があります。いつまでたっても売れないという状況を回避するために、自分の目標金額を決めておきましょう。
5.一般NISAとつみたてNISAの併用はできない
2023年までは、つみたてNISAと一般NISAは併用することができません。一般NISAは、投資信託以外に株式や幅広い投資信託に投資ができ、また非課税投資枠が120万と大きいですが併用ができないので、どちらで始めるのかは判断が必要です。しかし、2024年からの新しいNISA制度では、つみたてNISA(積み立て投資枠)と一般NISA(成長投資枠)が併用可能になります。
以上の5つの注意しておくべきポイントについて色々お話ししましたが、つみたてNISAでリスクを抑えていくためには、長期的な運用が大事になっていきます。価格変動などの一時の大きな変動で売却をしたりせずに運用していくように心がけておきましょう。
【まとめ】
二編にわたり読んでいただきありがとうございました。預金に比べ大きい利回りを実現する一方で、元本割れの可能性や預金のようにすぐには現金化できない等の違いもある、つみたてNISAですが、2024年から新制度に変わるなど注目も高まってきています。
また、つみたてNISAは、一括投資と比べリスクを抑えて運用していけるので始めやすいと思います。僕は、つみたてNISAを通して株などへの投資にも関心が向くようになりました。この記事を読んでいただき、興味を持ってくださる方がいれば幸いです。
あおぞら投信からのお知らせ
関連コラム:
マーケットの見方No.469「今NISAの活用から ―NISA制度 ①―」
マーケットの見方No.470「新NISAで始めること ―NISA制度 ②―」
マーケットの見方No.471「ゴールベースアプローチの時代へ ―NISA制度 ③―」