マーケットの見方

No.505 パリ五輪で活躍を期待される日本の女子選手たち ―今年のスポーツ界 ③―

今週の一句

"セーヌ川 開幕式も オープンに 男女等しく 未来に進むや"

今年開催されるパリ五輪は、SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))を意識した大会となります。競技場へのペットボトルの持込禁止など、環境に配慮する工夫をしています。また、男女平等を推進、史上初めて参加選手の男女同数を実現します。前回のパリ大会の1924年当時は女性競技者の比率はわずか5%でしたから、大きな変化です。そのような大会で日本代表女子にも活躍が期待されています。

世界陸上競技選手権及び五輪の陸上女子フィールド種目における、日本人唯一のメダル獲得者であるやり投げの北口榛花選手(26歳)は、今大会でも活躍が期待されています。小学校のときから水泳、バドミントンで運動神経の良さを示してきて高校から陸上競技をはじめ、やり投げに出会いました。東京2020五輪の陸上競技やり投げで、北口選手は日本女子選手として57年ぶりに決勝に進出するという快挙を成し遂げトップを目指しましたが、決勝では左腹斜筋の肉離れにより12人中12位で大会を終えました。この悔しさからそれ以降、一気にトップを目指すのではなく「トレーニングも焦らず、いずれできるようになればいい」と思うように変えました。単身チェコに渡り、言葉や文化の壁を乗り越えてコーチとともに練習に励んできた北口選手は「練習を長時間ダラダラやるのではなく、休むことも大切。休むことでまた集中して練習できる」と言い、パリへ向かって進んでいます。

卓球女子は激しい代表争いでした。結果は早田ひな選手(23歳)と平野美宇選手(23歳)と張本美和選手(15歳)が五輪メンバーとなり、東京五輪で3つのメダルを獲得した伊藤美誠選手(23歳)は落選となりました。その伊藤選手の中国での愛称は大魔王。落選から即気持ちを切り替えて「新たな目標はずばり世界ランク1位に上り詰めること」と宣言しました。2月の世界卓球ではコーチ役を務めて決勝では中国をギリギリまで追い詰めました。このような厳しい競い合いこそが今の日本の卓球女子の強さを支えているのだと思います。

パリでの3大会連続出場を目指していた水泳の池江璃花子選手(23歳)は、オーストラリアに拠点を移し「強くなりたい」と自分を追い込んでいました。ただ思ったようには昔の自分に戻れずに焦ってもいました。その時にコーチ陣が考えたのが、まず自信の回復でした。毎日会話を重ね「彼女に自分を信じさせる努力をした」といいます。少しでもいいタイムで泳げば「今日よかったじゃん!」と声をかけました。小さな成長を認め、たたえてくれるチームメートとコーチ陣に囲まれて、それまで日本では自分で限界を決めていたことに気づき、自然と「もっともっと上を目指したい」と思えるようになったと言います。このようにして自信を回復し真っ黒に日焼けした池江璃花子選手は、見事に代表切符を手にしたのです。

 

パリ五輪開催に向けて実施される取り組み

出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。

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