マーケットの見方

No.547 グローカルに考えること  ― 2025年を占う ② ―

今週の一句

"自分たち 生まれ育った 土地を知り 人が暮らすを 愛おしくて"

日本の中で「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」ことが出来るかどうかの注目点のひとつは、地方経済にあります。日本全体の人口は、2008年に1億2808万人のピークを付けた後、減少が続いています。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2030年には1億2012万人へ、そして2050年には1億469万人までの減少が予想されており、また同年の65歳以上の割合は約37%となります。さらに2100年には4959万人(中位推計)までの人口減少となり、これは明治時代後期の水準にまで減少することになります。今後、このような人口減少にどのような対応が求められるのでしょうか。

今後の日本では居住地域の減少が予想されます。また、現在の居住地域のうち2割が無居住化すると予想されています。特に北海道、四国、中国地方での無居住化の割合が高いとみられ、このような状況に対しては、ネットワーキングが重要となります。各地域の中で核となる中心都市と、その他の都市を圏域として、生活基盤を作る必要があります。この考え方は、これまでスマートシティを目指す地方都市プランなどにもみられてきましたが、いよいよ国全体の課題として具体的な行動プランが必要となっているのです。大都市への人口集中の問題も、今後の災害時を考えれば、国政のリスク分散も具体化を再度考えるべきでしょう。明治維新の改革のひとつである“廃藩置県”は、人口増加の中で中央集権化による近代国家の基盤整備を目指したものでしたが、今後は、改めて地方分権による効率的かつ多様性をもった国家へと発展させる時だと考えることも出来るのではないでしょうか。地方の文化圏は今も藩単位での考え方が強く残っています。それは、江戸時代の各地域ならではの自然を前提とした生活の上に成り立っているからだと思います。だからこそ、今後は行政の効率化を含めて“廃県置藩”による地方行政のネットワーク化が、生活、文化などと一致した考え方なのではないでしょうか。

“グローカル”という言葉の意味する『地球規模で考え、地域で行動する』に通じることが、これからの時代にマッチしたものではないかと考えるのです。

  江戸時代の幕藩体制

明治時代の令制国

 

出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。

 

 

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