マーケットの見方

No.558 適切な目標設定とは?  ― 業務計画の意味 ① ―

今週の一句

"目標は ミッションを基に 果たすべき ひとりひとりの 力合わせて"

国内では3月末を決算期としている企業が数多くあります。本日3月31日をもって2024年度の決算期が終わると、明日4月1日が新たな2025年度が始まります。年度決算とは、もっぱら税務上の都合から決められているとも言えます。従って税金の繰越しや課税のタイミングなど税負担を最適化する行動は企業にとっての課題ともなります。ただし、ビジネスについては何の切れ目もありません。市場環境や経済状況は決算のタイミングなどお構いなしに変化していきます。その中で業務計画を立てる時の課題とはどのようなものなのでしょうか。

年度決算とは会社の成績評価でもあります。業務計画と比べての成果を測り、同時に各ビジネスラインから個人まで期末評価が行われます。その時に、そもそもの目標設定が適切だったのかということに気づくことが数多くあります。会社全体の計画から、各ビジネスラインの目標設定へと落とし込まれ、さらに各部門、チーム、個人の目標設定へとミッションカスケード(Mission Cascade:階層的伝達)が行われます。この際にもっとも大切なことは、会社の年度目標とミッションカスケードが整合性を持ち、全社員が共通の方向に向かって進むことです。会社は具体的で測定可能な目標や具体的な成果を設定することで、会社の成長を示すことが可能となります。この会社全体の目標を、部門やチーム、個々の社員の目標に落とし込むプロセスが、ミッションカスケードであり、このプロセスにより個人は自分たちの目標達成が会社の目標にも貢献できるという実感を持ち、モチベーションを高く保つことが可能となります。そして、期初に目標設定をするだけでなく、相互の定期的な目標の進捗確認と、目標の柔軟な調整も時には必要となるのです。ただ、これらの前提として、会社全体でミッションとビジョンの共有がなされていることも重要です。これがあれば、個人が社内での縦横斜めの人的なコミュニケーションを持つことも可能となり、組織の力を生み出して自らと会社の成長に繋がるのだと考えるのです。

 

ミッションカスケードの仕組みと目的

出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。

 

 

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