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No.591 気候変動対策も熊対策も「実行」の時!! ―COP30と向きあうこと ①―
今週の一句
"アマゾンに 住む人居ての 進化かと 森から下りる 熊に問いかけ"
COP30は、UNFCCC(国連気候変動枠組条約)締約国による会議(Conference of the Parties)で、第30回となる今回は 2025年11月10日〜21日に、ブラジルのベレンで開催されています。COPは、条約(UNFCCC)やパリ協定等の関連協定を実施・進化させていくために、締約国が集まる意思決定の場であり、今回の会場であるベレンという都市がアマゾン地域であることも重要で、熱帯林・生物多様性・先住民族の観点からも注目されています。何より、これまで「目標を立てる/宣言する」段階が続いてきましたが、今回のCOP30は「実際に動かそう/履行しよう」というフェーズにあると位置付けられています。すなわち、パリ協定で定められた主要な柱(緩和、適応、資金、技術、能力構築、透明性)に基づく「実行」に焦点が当てられています。このことにより、各国が提出・更新する「国が決定する貢献(NDC:National Determined Contributions)」の次ラウンドを前にした重要な節目ともなるのです。
そして、先ほど挙げた重要な観点の一つである生物多様性については、日本にとっても決して他人事ではないでしょう。今年、日本で熊が住宅街に出没している現象も、実は地球規模の気候変動と生態系のバランスの崩れという点で密接に結びついているのではないかと考えます。COP30の焦点である「自然と共に生きる社会への転換」は、「気候変動対策と生物多様性保護の両立」が大きなテーマなのです。そもそも暖冬、猛暑、豪雨といった異常気象により季節のリズムが崩れてしまい、熊の大好物であるブナの実が大凶作で、餌を求めて人里に出没しているわけですから、日本の豊かさの象徴である国土の7割を占める森林政策の課題とも繋がっているのです。
COP30も熊からの警告も、自分事として考えた時に初めて「実行」へと進むのでしょう。2025年は「乙巳(きのとみ)」の年ですから、森を含めた自然も「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」スタートの年となると考えるのです。
COP30の主な議題
*1 隔年透明性報告書:パリ協定第13条に基づき、自国が実施した気候変動対策の取組を二年に一度報告するもの。
*2 国が決定する貢献:パリ協定締約国が5年ごとに国連に提出する温室効果ガスの排出削減目標。
*3 UAE-ベレン作業計画:COP28で設定された7つの分野別目標と4つの適応サイクル別目標の進捗を測るための指標について検討するために設置された作業計画。
*4 気候資金に関する新規合同数値目標:COP29において決定された気候資金に関する目標。「2035年までに少なくとも年間3,000億ドル」の途上国支援目標が決定された。また、全てのアクターに対し、全ての公的及び民間の資金源からの途上国向けの気候行動に対する資金を2035年までに年間1.3兆ドル以上に拡大するため、共に行動することを求める旨が決定された。
出所:環境省「脱炭素ポータル」を基にあおぞら投信が作成。