公開日:
No.624 世界一を目指す土壌とは? ― 4年に一度のサッカーの祭典2026 ⑦ ―
今週の一句
じゃれながら 大きい小さい 子供たち カラダで覚える 自らのワザ
4年に一度の祭典はスペイン代表の優勝で幕を閉じました。2010年の優勝以来2度目のチャンピオンとなった今回のチームは、選手ひとりひとりの技術の高さと、チームとしての完成度の高さが相まって、過去最高のチームであったと思います。そしてファイナリストとしてメッシ選手率いるアルゼンチン代表も、今大会を通じて試合終了間際の底力を発揮したチームとして記憶に残るでしょう。世界のサッカーのレベルはまた一段と上がっていることを強く感じる大会でした。
森保一監督率いる日本代表は、「世界一を目指す!」という目標を掲げて臨んだ大会でした。グループリーグを安定した戦いで突破して決勝トーナメントに進出、サッカー王国のブラジル代表に前半1-0でリードというところまで戦いましたが、後半は守りに追われ逆転を喫して敗退しました。遠藤航選手、三笘薫選手、南野拓実選手など、森保ジャパンの推進力だった選手を怪我で欠いたことは、残念ながらギリギリの戦いでは力不足の一因だったかと思います。ただ、いずれにせよ、決勝までの8試合を戦うだけの選手層が必要であることも明白だと言えます。それほどまでに世界一は強烈な個の力を集めたチームであることが求められるのです。ではそのようなチームはいかにしたら出来上がっていくのでしょうか。
サッカーの面白さは、このスポーツのシンプルさにあると言われています。世界中の人々がなぜここまで熱狂できるのか。それは誰もができるスポーツであり、競うのは相手のゴールにボールを入れることだけだからなのです。すなわち、このシンプルさを忘れずに、「あらゆる瞬間が、ゴールを決めることと、ゴールを守ることの繰り返しである」ということをチームで共有し続けること以外に勝つ方法はないのです。これは子供たちの路地裏サッカーでも同じことです。そしてサッカーの原点は、この路地裏サッカーにあるのだとも言えます。すなわち、子供たちが遊びの中から見つけるフェイントやボールの扱い方は、教えられて覚えることとは異なり、自分の中から生まれるテクニックであり、自然とカラダが覚えているものなのです。だからこそ、どれほどの大舞台でも力を入れることなく、そのテクニックは生き生きと発揮されるのです。街の中の路地裏で、近所の公園で、子供たちがサッカーをできる環境が世界一を生む土壌なのです。現代でそれを求めるのはムリ!と諦めることなく、子供たちの自由な中で身につける力こそ、何よりも尊いのだと思うのです。
決勝進出国選手一覧・個人賞受賞者

出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。