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No.589 自然との共生 ―大阪・関西万博を振り返る ②―
今週の一句
"人工も 自然とともに 輝きて いのち続くや みゃくみゃくと行く"
今回の大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」でしたが、その中でも自然との共生の取組みの多さが印象的でした。例えば、UAE(アラブ首長国連邦)パビリオンでは、この国におけるナツメヤシ(Date Palm)との共存が表現されており、ナツメヤシの廃材を再活用した90本の巨大な柱など今までの想像を超えるものがありました。それ以外にも「静けさの森(Forest of Tranquility)」や「BLUE OCEAN DOME(ブルーオーシャン・ドーム)」「森になる建築(Foresting Architecture)」など、循環・再生といった一連のストーリーを感じさせるものが数多くありました。
そして、何よりも感じたことは、各国の歴史についての自らの無知でした。例えば、2022年にサッカーワールドカップで訪れたカタールのパビリオンでは、改めてこの国が、一面砂漠の地から首都ドーハを中心に、いかに発展してきているのかを知ることが出来ました。また「いのち繋がる!みゃくみゃくいきものクエスト」 に見られたように、生物多様性や自然再興(Nature Positive)を体験することができる場でもあったと思います。なぜ「ミャクミャク」というキャラクターがこれほどまでに人気が出たのかは、人の気持ちと言うのは単なる美しさでもなく、奇抜さでもなく、何か意識を繋げて行きたいという人間特有の精神がもたらしたことに拠るのではないかと思うのです。
それはUAEにあるパーム・ジュメイラのように「人工の島=自然を犠牲にした産物」という構図を緩和するために、海岸・砂・水域の構造的メンテナンスや生物(魚類等)の保護・移設を通じて、人工環境でも“自然を維持・再活用する”という仕組みが取り入れられていることにも通じるのだと思います。ただ“自然を守る”のではなく、“自然と共生する”ことへの一歩が見えてきたのではないかと考えるのです。
大阪・関西万博における自然との共生の例
出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。