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No.590 やはり祭りは踊るもの! ―大阪・関西万博を振り返る ③―
今週の一句
"何彼と 口はホンマに よう動く その暇あったら 踊らにゃそんそん♪"
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃそんそん」この阿波踊りの一節は、今回の大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)をめぐる社会の反応を象徴しているように思うのです。開催前から建設費の増額、準備の遅れ、開催意義の不明瞭さなど多くの批判が寄せられていました。確かに、これらの指摘には一理あるものの、その議論の多くは、外から眺める「見る阿呆」、すなわち自分の立ち位置は批評家にとどまるものではないでしょうか。
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。その中心にあるキーワードの一つは“共創(Co-Creation)”です。つまり、万博は完成された展示を鑑賞する場ではなく、参加者一人ひとりが未来を描く「未来社会の実験場」だという表現をしました。ところが事前の批判では、この「共に創る」という本質的な考え方へのアプローチが欠けていたように思います。私たちはいつの間にか、主催者と観客という二項対立の構図でしか物事を見なくなっていたのかもしれません。
大阪の文化にはもともと、「やってみなはれ」「おもろいことしよか」といった挑戦と共感の精神が根付いているのです。万博は、まさにその精神を世界に開く舞台であったはずなのです。見る側にとどまれば不満も生まれますが、踊る側に回れば、そこに発見と創造があるのです。欠けていたのは、批判する前に「自分なら何を創るか」と問い直す想像力だったのではないでしょうか。
万博とは、未来社会を「誰かに見せてもらう」場ではなく、「共に試し、共に描く」プロセスそのもの。だから今こそ、この言葉をもう一度思い出したい――「同じ阿呆なら、踊らにゃそんそん」。未来を語る私たち一人ひとりが、その“踊り”の輪に加わる時、初めて本当の万博の意味を感じるのでしょう。
リヤド万博2030の概要
出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。