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No.580 「最初から投資」の時代の始まり ― 戦後80年からの発展 ②―
今週の一句
"働いて 初めて手にする お金とは 今の自分と その先のため"
先月の終戦記念日、8月15日に日経平均株価は史上最高値を更新して終値は43,378円31銭となりました。この日に発表された2025年4-6月期の実質GDP(国内総生産)の成長率が前期比0.3%(年率1.0%)となったことを要因にあげているコメントもありますが、民間予測では次の7-9月期の成長率はマイナスの予想もありますので、短期的な景気指標が日本株式の上昇要因ではないと思います。では、もっと構造的な変化と考えられる今回の日本株式上昇の真の要因は何なのでしょうか。
構造的な変化は2つの面から見ることが出来ます。ひとつは企業側の変化です。コーポレートガバナンス・コードは2013年以降アベノミクスとともに動き始めましたが、今年2025年6月には『コーポレートガバナンス改革の実質化に向けたアクション・プログラム2025』(フォローアップ会議)が公表されており、企業と投資家が持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に貢献する「慎重な信頼関係」に基づく対話を促進する政策優先事項を示しています。また今年4月以降、東京証券取引所(TSE)はプライム市場上場企業に対し、日本語に加えて英語での開示を義務付けることとなりました。また来年の2026年以降は、「サステナビリティ開示基準(SSBJ Standards)が適用されることを受けて、プライム市場の時価総額3兆円以上の企業から順次、実質的な実施が見込まれています。このように、いよいよ日本企業もグローバルスタンダードで必要とされるガバナンス(企業統治)が大きく進歩していくことになるのです。
そして、もうひとつの構造的な変化は、投資家側の変化です。投資の主役が家計金融資産の最大の保有者であるシニアから、少しずつ世代交代が始まっているという面です。家計金融資産全体では60歳以上が65%程度の資産を保有していると言われていますが、投資信託に関しては、例えば新NISA制度の年代別投資信託残高では60歳以上が30%程度である一方、20~30代で27%程度と迫っており、20~30代の割合は増加傾向にあります。昨年(2024年)のNISA恒久化などから、積立・分散・長期投資という投資の3原則を踏まえた新たな投資家が資本市場に参入してきているのです。これまで何度も唱えられていた「貯蓄から投資」ではなく、「最初から投資」の時代が始まっていることの責任を、資産運用業に携わるものとして改めて肝に銘じる時なのだと考えるのです。
個人投資家の証券投資に関する意識調査
投資信託保有経験

金融資産保有額

出所:日本証券業協会「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書(2024 年 12 月)」のデータを基にあおぞら投信が作成。