マーケットの見方

No.467 重工業への発展の余波 ―産業革命 ②―

今週の一句

"重工業 成長のエンジン 燃え続け グレイの空に 明日は見えるや"

18世紀の第一次産業革命に続いて、19世紀後半には第二次産業革命が起こりました。第一次産業革命が木綿工業という軽工業中心の経済発展であったのに対して、第二次産業革命は鉄鋼・機械・造船などの重工業を中心とした経済発展であったという違いがあります。エネルギーの主力も石炭から石油・電気へと変化しました。そして産業革命の主役も英国からドイツとアメリカへと変わっていきました。その時に生まれたドイツのジーメンス、ダイムラーやアメリカのカーネギー、ロックフェラーといった企業が大成功を収め独占資本を形成していったのです。そして国家権力と結びつくことで20世紀の帝国主義へと進んでいきます。
この帝国主義の流れは20世紀の半ばまで続いたといわれています。その後はコンピューターの登場、産業ロボットが生まれ、インターネットが普及するという第三次産業革命、第四次産業革命が起こっていくのですが、第二次産業革命の余波は今も続いているといえます。重工業による世界経済への影響の大きさは、環境問題として現在にも、そして将来に対しても課題を残しているからです。産業革命は世界的な大きな成長を生み出すとともに社会に課題を残すという姿は、日本国内で言えば、戦後の高度成長とその後の公害問題に見られたものと同様です。経済にとって“成長”は必須の目標とされてきた時代から、“持続可能な成長”へとゴールが変化してきていることが、現代の課題を複雑かつ多様なものへと変えてきています。それは成熟社会の特徴でもあり、また次世代への移行期であることも示していると思います。人間の叡智はこの時代の先をどのように見通すのか、各自の課題形成力がカギを握ると考えるのです。

 

第二次産業革命について

出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。

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