
No.454 WBCヌートバー選手の活躍 ―春の話題 ①―
今週の一句
"攻走守 身を粉にしての 活躍を 侍ジャパン 世界一へと"
2023 World Baseball Classic(WBC)は、日本が米国に勝ち3大会ぶり3回目の優勝を果たしました。日本代表「侍ジャパン」には大谷翔平選手、ダルビッシュ有選手、村上宗隆選手などとともに、一次リーグでの全力疾走やペッパーミル・パフォーマンスにより人気者となったヌートバー選手がいます。日本チームの仲間からは『たっちゃん』の愛称で呼ばれています。ラーズ・テイラー=タツジ・ヌートバー選手は日本名の榎田達治(えのきだ たつじ)という名前もあり、『たっちゃん』と呼ばれているとのこと。アメリカのカリフォルニア州出身、母は埼玉県出身の日本人、父はオランダ系アメリカ人で、父親は大学時代に日本語を学び日本に留学した経験があり、また2006年には、日米親善高校野球大会でアメリカを訪れた日本代表の高校生をヌートバー家でホームステイさせた経験もあります。その時に田中将大選手らと接点を持ったことから、当時9歳のヌートバー選手は日本代表でプレイしたいと思うようになったと述べています。
今回のペッパーミル・パフォーマンスは、2022年の夏に、ヌートバー選手の所属するカージナルスの選手たちが、その時の不調を抜け出すために『We are grinding!(コツコツ粘り抜こう)』と呼びかけたことが始まりとのことです。つまり、チームとして「打席を次から次に回す」ことを意識して、このパフォーマンスが生まれたということです。また、コショウをひくという意味の「grind」は「身を粉にして働く」という意味もあるので、選手たち同士が『身を粉にして働こう!』と声掛けしたということです。今回の侍ジャパンでは、大谷翔平選手がヌートバー選手に『何かパフォーマンスを!』と声をかけたところから一体感を生むことになったのです。プロスポーツは観る人を楽しませることも大切ですが、そのためにチームとして何を示していけるかが重要です。結果を評価することも必要ですが、この大会を通して何を得られたかを知ることも大切だと考えるのです。
2023 World Baseball Classic 本戦出場国
決勝ラウンド
侍ジャパンがアメリカを下し3大会ぶり3回目のWBC制覇!
出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。