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No.548 気候変動は他人事ならず  ― 2025年を占う ③ ―

今週の一句

"限られた 時間の中で ひとつでも 切り替えていく 地球レベルを"

2025年となり、いよいよ「ゼロエミッション」に向けてカウントダウンとなります。「エミッション(emission)」とは「排出」であり、「ゼロエミッション」では、エネルギー効率改善やリサイクルの促進など、廃棄物の排出を削減することで環境負荷を軽減していくことを目指しています。このことにより、気候変動の主な原因とされるCO2排出量を実質ゼロとすることに繋がるのです。これに対してカーボンニュートラルとは、排出と同量の温室効果ガスを吸収または除去して「排出量を差引して全体としてゼロ」にした状態のことを意味します。そして、日本では2020年に当時の菅義偉首相が「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言したのです。では、実際の経済活動の中でどのような取り組みを進めることが可能なのでしょうか。

今年も新年から気象災害が発生しています。米国ロサンゼルス郊外での山火事の発生原因は不明ですが、ここまでの被害拡大の要因には気候変動があるとみられています。ロサンゼルスが南西部に位置するカリフォルニア州では、気温上昇により雪解けが早まり水不足の状況が続いています。今季も過去10年で降水量は平年の半分以下で、湿潤な植生が減少して火災拡大を引き起こしています。都市化の進行により、自然環境と住宅地の境界が近づきすぎたことも問題になるでしょう。このような火災は決して他人事ではありません。近年の異常気象は今や異常ではなく、通常になりつつあります。自然と人間活動が複雑に絡み合う中での解決方法を見つけることは簡単でありません。

だからこそ、個人として、企業として何が出来るかを考え行動すべき状況にあるということを改めて考える時なのです。このような意識が繋がることで変化を起こすことが出来るのだと考えます。

  日本政府のカーボンニュートラルへの取り組み

 

出所:環境省のデータを基にあおぞら投信が作成。

 

 

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