マーケットの見方

No.465 エネルギー関連株の評価向上とエンゲージメント ―日本株のポイント ③―

今週の一句

"ESG 今後の環境 考えつつ エネルギーあっての 成長生活"

毎日のように伝えられてきたESG、SDGsの合唱も、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けてどのように進んで行くかの具体的なプランが出てこない限りは、気候変動への対応とは呼べないということだけははっきりとしてきたのではないでしょうか。この気候変動への対応については、エネルギーに関する当初の議論である、石油・石炭・天然ガスの化石燃料が悪であり、太陽光、風力など再生可能エネルギーへのシフトが全てである、という考え方から変わりつつあります。すなわち両者のバランスを取りながら、原子力発電も含めて進めていくというものです。
日本の化石燃料企業も、エネルギー石油・天然ガス事業とネットゼロ事業を展開しています。基盤である石油・天然ガス分野においては、強靭化とクリーン化を推進することで、引き続きエネルギー開発・安定供給の責任を果たしつつ、ネットゼロ推進においては、各事業を拡大し、信頼されるプレイヤーとしての地位の確保を目指して日々変化しているのです。ネットゼロを目指して、①燃焼時にCO2を排出しないエネルギーである水素・アンモニアを製造・供給する事業、②CO2を分離回収し、地中深くの安定した地層に入れ、長期にわたって貯留するCO2削減事業、③風力・太陽光・地熱などの自然エネルギーを使って発電をする再生可能エネルギー事業、④CO2と水素からメタンを合成する技術でCO2を資源として捉え有価物として再利用するといったカーボンリサイクル事業、⑤森林保全や植林を通じCO2排出削減やCO2の吸収につながる森林保全事業、といった取り組みを、2050年に向けて加速度的に拡大しているのです。そしてこれらの会社の方針を決定するに際して、株主からのエンゲージメントが果たす役割も大きいのです。投資家からの『建設的な目的をもった対話』を受け入れることで、企業価値が上昇に向かうことこそが資本市場の発展なのです。特に、長期目線の海外投資家からのエンゲージメントが、日本株投資のポイントとなって動き始めていることを知る時なのだと考えます。

TOPIX-17エネルギー資源指数(2013/1/4-2023/6/8)

出所:各種資料を基にあおぞら投信が作成。

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